【ミズクラゲ大型個体の突然死】原因不明の大量死。細菌による可能性も?

 過去2度に渡り、クラゲの大量死や歪化・成長低迷の記事を書きました。その原因もある程度解明し、安息を取り戻した かに思えたここ数ヵ月…しかし、問題は再び起こってしまいました。タイトルにもある通り、大型個体の原因不明突然死です。しかも今回はエフィラではなく、ある程度成長した安定個体。一体何が原因だったのでしょうか。水質悪化(アンモニア発生)・長期飼育のポリプ酷使問題に引き続き、今回は細菌による問題が浮上してきました。

①2017/02/07【ミズクラゲ大量死】
②2017/06/05【ミズクラゲの成長低迷】

クラゲ全滅③
大型個体初の大量突然死





●クラゲの形が歪になる原因


【水質・喧嘩・物理的ダメージがすぐに現れる!】

 水質喧嘩物理的ダメージ等、クラゲの形状変化(歪化)の原因は様々ですが、「これまでは普通に元気で綺麗だったのにある日を境に突然…」という場合は主に、水質問題が大きく関わっています。亜硝酸の発生、硝酸塩やリン酸塩等といった栄養塩の蓄積、比重の急激な変化等々…一言に水質変化と言っても、このように様々な要因が考えられるわけですね。特に水質変化に過敏に反応するクラゲにとっては、なおさら気を配る必要がある問題だと言えます。

清浄 水

 しかし水質悪化による歪化は通常、初期段階であれば時間をかけることで治すことが可能です。クラゲは再生能力に非常に優れており、特にクラゲがまだ小型の場合、再生&成長の相互の力により傷は瞬く間に治ってしまいます。これは水質悪化によるダメージの回復においても同じことが言えますね。クラゲの飼育水が何らかの原因により汚れると、クラゲはすぐにそのダメージを示してくれます。そのため、「あ、なにか問題がある!」とすぐに気付くことができます。




●具体的な症状・現象


【前触れのない致命的な歪化】

 飼育水の水質が悪化した場合でも、クラゲが突然死するということは少なく、形が少しずつ歪になっていくというパターンがほとんどです(アンモニアなどの極端に毒性の高いものが発生した場合は除く)。

クラゲ全滅②
初期段階であれば回復可能。しかし今回は…?

 しかし今回の現象はそれと異なり、わずか数時間の内にクラゲが致命的なダメージを受 けてしまっていました。もちろんその後すぐに亜硝酸やアンモニア等の水質測定を行いましたが、水質・水温・比重共に異常はありませんでした。特に前日に何かの作業を行ったというわけでも無く、急激な環境変化を与えた覚えもありません…。水流やセパレーターによる外部的刺激も疑いましたが、全個体共にこの症状が現れたということからそれは考えにくく、また傷を見てもその可能性は低いと思われます。ゆっくりと溶けるわけでも外開きになってくるわけでもなく、何か水質以外の原因があるのかもしれません




●考えられる原因は?


【細菌による被害の可能性あり】

 度々クラゲが歪になる現象に苛まれましたが、今まではある程度その原因の判明・対処法を導き出せていました。しかし今回は異例、これまでに無いパターンです。水質異常無し、小さい頃の異変も無し、思い当たるような作業をした記憶も無し…ほぼお手上げ状態。前日まで元気に餌を食べていたのに何故…?
 ここでふと、頭を過ることがあります。それは、細菌の可能性です。クラゲが水槽内で沈みがちになることでも歪化が起こることはありますが、それは外部刺激により一時的に縮こまってしまっているためであり、水流を改善することで容易に復活させることができます(初期段階の時のみ。長引くと形が戻らないこともあります)。

クラゲ全滅
原因は細菌によるダメージ?

 しかし、クラゲが壁に当たるということは別の危険性を招く原因にもなります。それは、細菌です。クラゲが長期間壁と接していると、壁面に付着した細菌によりクラゲがダメージを受けてしまうのです。もしかすると…今回の原因はこの細菌によるものなのかもしれません。クラゲを浮遊させ続けるためには、彼らの成長に伴い水流を少しずつ強くしていかなければなりません。これも、クラゲの飼育が難しいと言われる理由の1つです。クラゲが沈みがちになればなるほど床面・壁面に接する時間が長くなってしまい、形が綺麗にならないのです。今回の症状が現れた個体は全て15㎝越えの比較的大型個体。最近沈みがちになってしまっていたため、水流調整中でもありました。可能性を挙げるのであれば、今のところこれしか思い当たりません。




●今後の課題について


【清潔・清浄な環境を心がける】

 今のところ明確な答えは導き出せていない今回の突然死問題。定期的な水質検査と換水を行なっていたにも関わらずこのような問題が発生してしまったことに正直戸惑いを感じますが、同じ失敗を繰り返さないようにしなければ安定供給は確立されません。今後はより清潔・清浄な飼育環境を心がけ、一刻も早い原因究明が求められるでしょう。未だ謎の多い神秘的なクラゲたち…彼らのことを理解するためには、まだまだ努力と時間が足りないようです。

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