ハエトリソウの花茎から新芽が…!?

 ハエトリソウは初春頃、綺麗な白い花を咲かせます。あの禍々しい捕虫葉からは想像できないほど可愛らしくて小さな花です。今年もまた同じく綺麗な花を…と思ったのですが、今回は少し様子が違うようです。何事?花茎の先端から新芽が生えてきたではありませんか!

ハエトリソウの花茎
ハエトリソウの花茎から新芽が…!?




●花茎の先端から新芽が!?


【枯れた花茎から新芽?ハエトリソウの恐るべき繁殖力】

 本来であれば、株中央から伸びてきた花芽は発見次第切るようにしています。可愛そうですがこれもハエトリソウのため。彼らは花を咲かせる際、とてつもない体力を消費してしまうのです。そのため、「花を見たい!」、「種を採りたい!」といった理由がないのであれば、早い内にとってしまうのが無難です。しかし、今シーズンは久し振りに花を見て写真に納めようと、あえて花茎は切らずに残していました。

ハエトリソウの花茎②
よく見ると捕虫葉も形成している


 さてこうなるとあと2~3週間で花茎は枯れていくはず…と思っていたのですが、なにやらいつまで経っても一向に枯れない茎が1本。気になってよく見てみると、なんと花茎の先端から芽が出てるではありませんか!

ハエトリソウの花茎③
花茎の至る所から新芽が…


 長いことハエトリソウを育ててきましたが、こんな現象を見たのは初めてです。いや、結構な確率で花茎は刈ってしまうため見れていなかっただけかもしれません。それにしても異様な光景ですね。このまま観察を続けるべきか植え直すべきか悩ましいですが、葉の先端の捕虫葉が若干黒く変色してしまっているため、恐らく長期間はもたないものと思われます。

ハエトリソウの花茎④
本来であればこのように真っ黒になって枯れる


面白そうなので、もうしばらく様子を見てみようかと思います。

▼関連記事
ハエトリソウの「花」と「花言葉」について


【ハエトリソウの管理方法(秋冬)】休眠による越冬、その方法とは?

 こちらでは、寒い季節(秋冬)のハエトリソウ管理方法(休眠・越冬方法)をご紹介していきます。夏場ホームセンターなどでよく見かける「食虫植物」。しかし、「せっかく買ったのに夏が終わると枯れた!」なんて経験をされた方も多いのではないでしょうか?実はそれ、完全には枯れていなかったのかもしれませんよ?きちんとした知識さえ持っていれば、夏場だけではなく一年を通して食虫植物を楽しむことができます。

冬②
ハエトリソウは年中楽しめる!




●寒い季節のハエトリソウ


【寒くなると枯れるのは当たり前!?】

 夏が終わり涼しくなってくると、ハエトリソウの成長は穏やかになり、やがて完全にストップします。そして寒さ本番の時期になると、場合によっては地上に出ている葉が全て枯れていきます。そうつまり、「寒くなりハエトリソウの成長が止まった!、枯れてしまった!」というのは、彼らはとっては当たり前のこと。完全に死んでしまった(枯れた)わけではないのです。正確に言えば、枯れるとしても地上部だけで、根はちゃんと生きています

冬⑤


 誤解されがちですが、そもそもハエトリソウは別に常夏の国出身ではありません。原産国は日本と同じく四季のある国、「北アメリカ」です。夏も冬も経験する彼らにとって、「寒い季節」があるということは当たり前のこと。しかし、余程のことがない限り、地上部が完全に枯れるということはありません。大抵は寒い季節になると、彼らは葉を肉厚の昆布のような形状(冬芽)に変え、寒さをしのぎ(休眠)、翌春に備えます。この行為は彼らハエトリソウにとってとても重要なことで、冬場にしっかり休眠出来ていないと春の成長に支障が出てしまいます。ハエトリソウを「熱帯性の植物だ!」と決めつけて冬場暖めてしまう人が多く見受けられますが…これは非常に危険な行為なのです!こうなると株は年々やせ細り、理由もわからないまま枯れていってしまうことでしょう。通年外に出したままで大丈夫、暑さも寒さもへっちゃらです。
 ハエトリソウは別に夏限定で楽しめる植物ではありません。正しい知識さえ持っていれば、通年楽しむことができます。




●秋・冬場の管理方法


【大切な3つのポイントとは?】

 以上のことより、ハエトリソウは寒くなると成長が止まり(場合によっては地上部が一度枯れる)、休眠するということがわかって頂けたかと思います。さて続いてが本題。「秋・冬の管理方法」についてご説明致します。寒い季節の管理方法として、個人的には以下3つのポイントさえ踏んでおけば大丈夫かと思われます。

<3つのポイント>
  1. 暖めない
  2. 置き場所を変えない
  3. 水を切らさない


暖めない

 先程にも記述した通り、ハエトリソウは四季のある北アメリカ出身です。そのため彼らにとっては、「夏は暑くて冬は寒い、当然でしょ?」ということになります。よって、わざわざ寒い時期に暖めてあげる必要はないのです。確かに、暖めると冬場でも葉が枯れなくはなります。しかし本来彼らは冬場休眠することにより、翌春に向けて栄養を蓄える植物。そのため、冬場にきちんと休めていないと春の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。よって、寒い季節には存分に寒さを経験させてあげて下さい。


置き場所を変えない

 これは上記①と同じ理由です。「寒くなってきたから」、「元気がなくなってきたから」といって、暖かい室内に避難させたりはしないで下さい。またこれは寒い季節だけでなく、春や夏場にも同じようなことが言えます。いくら暑いからといっても、決してエアコンの効いた涼しい部屋に移動させてはいけません。何度も言いますが、彼らにとって「夏は暑くて冬は寒いのが当然」なのです。一年中外に置いておくだけで、彼らはすくすく成長していきます。また、例え冬場に凍ってしまっても何ら問題はありませんが…心配であれば、霜のかからない軒下などに避難させても良いでしょう。くれぐれも保温はしないように。
 ちなみに、急激な環境変化が起きると葉は一度全て枯れます。しかしその後、新しい環境に適応した葉がちゃんと生えてきますので心配ご無用です。


水を切らさない

 ハエトリソウを含め多くの食虫植物は乾燥に弱くなっています(土が乾燥した状態で越冬するものもいる)。これは成長の著しい春や夏だけでなく、秋や冬など成長が止まってくる時期にも同じように言えます。そのため、例え休眠中であろうが水は絶対に切らさないようにして下さい。年間を通じて腰水で大丈夫です。




●ハエトリソウの越冬(休眠)方法


【枯れてきても問題なし!外に置いたままで大丈夫】

 上記、「秋・冬場の管理方法」の3つのポイントさえ守れば、ハエトリソウを無事に越冬(休眠)させることができます。万が一秋冬で葉が全て枯れてしまっていても、「死んでしまった(枯れた)」と言って捨てたりはしないようにして下さい。翌春に備えて栄養蓄えているだけなので、根っ子はちゃんと生きています。先程の3つのポイントさえ守ればきっと、春に綺麗な新芽を沢山出してくれるはずです。「暖めない」、「置き場所を変えない」、「水を切らさない」。忘れないで下さいね。

ハエトリソウ秋冬の管理




ハエトリソウの「花」と「花言葉」について

 こちらでは、ハエトリソウのとその「花言葉」について詳しくご説明していきます。見た目が毒々しく、綺麗な花とは無縁にも感じる食虫植物。しかし彼らも一般的な植物と同様に花を咲かせ、交配し、子孫を残していくのです。また、植物にはそのほとんどに「花言葉」というものが付けられています。「花」とありますが、これは別に花を咲かせる植物限定というわけではなく、花を咲かせない植物も含まれています。そしてもちろんこのことは、食虫植物であるハエトリソウも同様。彼らにもちゃんと花言葉は付いているんですね。

ハエトリソウ花言葉
ハエトリソウの花言葉って何?




●ハエトリソウの花について


【花は咲く?種は採れるの?】

 虫を食べる面白い植物、食虫植物。しかし、「虫を食べる」ということを除けば、その生態は一般的な植物となんら変わりはありません。花だって咲きますし、花が咲くということはもちろん種だって採れます。食虫植物の中には、日本の環境だと結実しない(種を作らない)ものも多く存在しますが、このハエトリソウは違います。日本でも簡単に花を咲かせ、種を回収することも可能です。

ハエトリソウ②
株の中央から伸びてきた花茎(花芽)

 冬の休眠から覚め、元気に発育し始める春先。この時、株の中央から1本の細長い茎が生えてくることがあります。それこそが「花茎(花芽)」です。数週間後には、そこから白くて可愛らしい花が咲き始めることでしょう。この時、別の花と人工的に受粉(花同士を擦り合わせる)させてあげれば、簡単に種を作らせることが出来ます。しかしもしも、「花を見たい!種を採りたい!」という想いが無いのであれば…花茎は早めに切っておくことをおすすめします。というのも、食虫植物にとって「花を咲かせる」という行為は、非常に体力を消耗するからです。全精力を注いで花を咲かせると、それだけ株自体が疲れてしまうわけですね。そのため、必要が無いのであれば花茎は早々に切ってしまい、体力を温存・節約させてあげましょう
 ちなみに、採取した種を使ってハエトリソウを増やすことは可能ですが…親株と同じサイズにまで成長させるのはかなり時間がかかるため、あまりおすすめしません。株を増やしたいだけであれば、「株分け」や「葉挿し」のほうがおすすめです。

ハエトリソウの花
満開に咲いたハエトリソウの花




●ハエトリソウの花言葉について


【花言葉って何?】

 「花言葉(はなことば)」とは、その植物が象徴する印象を言葉(詞)で現したものになります。いやむしろ、象徴的な言葉を花に当てはめた…と言うほうが合っているかもしれませんね。ちなみに、この花言葉は別に花の咲く植物だけに付けられているわけではありません。花の咲かない植物にも、それが象徴する言葉(花言葉)は付けられています。元々海外で生まれたこの花言葉は日本に来た当初、そのままの意味・言葉で使われていました。しかし時が経つにつれ、「日本独自に変化した花言葉」も多数生まれてくるようになったそうです。

ひまわり 花言葉
ひまわりの花言葉は「熱愛」、「崇拝」

<花言葉の例>
  • ひまわり…「熱愛」、「崇拝
  • バラ…「」、「
  • チューリップ…「思いやり
  • パイナップル…「完全無欠
  • ヒノキ…「不滅」、「不老不死
  • アロエ…「苦痛」、「悲嘆
  • …「精神の美」、「優れた美人
※これらは一例です。



【ハエトリソウの花言葉は「嘘」、「魔性の愛」】

 ハエトリソウの花言葉には、「」、「魔性の愛」などがあります。魔性とは相手を惑わす魅力があることを指しており、甘い蜜で虫を誘い込むハエトリソウにはまさにうってつけの花言葉ですね。個人的には、食虫植物に不思議と惹かれてしまう人間の様を表しているようにも感じてしまいます。

 ちなみに彼らハエトリソウは、別名(英名)「Venus Flytrap(女神のハエ取り罠)」とも呼ばれています。これは、葉捕虫葉の縁に生えたトゲをヴィーナス(女神)のまつ毛に見例えたことからきているそうです。「魔性」といい「女神」といい、彼らには人や生物を惹き付ける何かがありますね。

魔性
ハエトリソウの花言葉は「嘘」、「魔性」



【ハエトリソウの育て方】土は?種類は?増やし方は?季節別の管理から販売値段まで

 食虫植物の中でも特に知名度の高い「ハエトリソウ」。こちらでは、そんな本種の育て方(用土・置き場所・水やり・虫の与え方・季節別の管理・増やし方・その他注意点等)から、ネット販売等で入手することのできるおすすめ品種の紹介(5種類)まで詳しく記述していきます。また、ハエトリソウの生息地生態捕虫葉の仕組み花の咲き方についてのご説明も合わせて行っていきます。

ハエトリソウ①
食虫植物の大定番人気種、ハエトリソウ!

 「ハエトリソウ」、「ハエトリグサ」、または学名(Dionaea muscipula)を直接示す「ディオネア」などの名称で呼ばれている本種。夏場、ホームセンター等でよく見かけるようになる食虫植物の代表種ですね。しかし、購入された方の中には「せっかく買ったのにすぐ枯らしてしまった…」なんて経験を味わった人も多いかと思います。何故枯れてしまったのか…それは彼らに対しての誤解があったせいなのかもしれません。生き物を育てる上で、その分布域や生息地、生態などを理解しておくというのは何よりも大切なことです。食虫植物と長く付き合っていくためにも、正しい知識を持ってのぞみましょう。




<目次>

●ハエトリソウの生息地・生態
●捕虫葉の仕組み
●ハエトリソウの育て方
 【用土について】
 【置き場所について】
 【水やりについて】
 【虫の与え方について】
 【季節別の管理について】
 【増やし方について】
●(まとめ)育て方のコツ・注意点
●ハエトリソウの品種(種類)
 【おすすめ品種5選のご紹介(販売値段)】






●ハエトリソウの生息地・生態


【原産国は四季のある国、アメリカ合衆国!】

 意外に思う方もいらっしゃるでしょうが、ハエトリソウはの生息地(原産国)は「アメリカ合衆国」です。そう、日本と同じく四季のある国なんですね。

アメリカ国旗
北アメリカのノースカロライナ州やサウスカロライナ州に自生しています。


 その毒々しい見た目や、熱帯に自生する食虫植物の有名種「ウツボカズラ」などの影響からか、「ハエトリソウも熱帯植物!」だと勘違いされてる方も多いようです。この思い違いこそ、ハエトリソウを枯らしてしまう大きな原因の1つではないかと考えています。彼らに言わせてみれば、「夏は暑いし冬は寒い。当然でしょ?」と言うことですね。夏場は直射日光の元で元気に発育し、冬場には一度発育を止め、いつもより分厚い昆布のような葉(冬芽)を形成した状態で越冬します(場合によっては枯れます)。確かに昆虫などを補食して養分を摂取しますが、他の植物同様に光合成をしますし、綺麗な花だって咲かせます。意外でしょう?
 ちなみに彼らの多くは水分の多い湿地に自生しているため、乾燥には非常に弱くなっています。例え冬場発育が止まっている時期であったとしても変わりません。常に沢山の水分を欲してるのです。




【花は咲く?種は採れるの?】

 虫を食べる面白い植物、食虫植物。しかし、「虫を食べる」ということを除けば、その生態は一般的な植物となんら変わりはありません。花だって咲きますし、花が咲くということはもちろん種だって採れます。食虫植物の中には、日本の環境だと結実しない(種を作らない)ものも多く存在しますが、このハエトリソウは違います。日本でも簡単に花を咲かせ、種を回収することも可能です。

ハエトリソウ②
株の中央から伸びてきた花茎(花芽)

 冬の休眠から覚め、元気に発育し始める春先。この時、株の中央から1本の細長い茎が生えてくることがあります。それこそが「花茎(花芽)」です。数週間後には、そこから白くて可愛らしい花が咲き始めることでしょう。この時、別の花と人工的に受粉(花同士を擦り合わせる)させてあげれば、簡単に種を作らせることが出来ます。しかしもしも、「花を見たい!種を採りたい!」という想いが無いのであれば…花茎は早めに切っておくことをおすすめします。というのも、食虫植物にとって「花を咲かせる」という行為は、非常に体力を消耗するからです。全精力を注いで花を咲かせると、それだけ株自体が疲れてしまうわけですね。そのため、必要が無いのであれば花茎は早々に切ってしまい、体力を温存・節約させてあげましょう
 ちなみに、採取した種を使ってハエトリソウを増やすことは可能ですが…親株と同じサイズにまで成長させるのはかなり時間がかかるため、あまりおすすめしません。株を増やしたいだけであれば、「株分け」や「葉挿し」のほうがおすすめです。

ハエトリソウの花
満開に咲いたハエトリソウの花


ハエトリソウの「花」と「花言葉」について


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●捕虫葉の仕組み


【3本あるセンサーに2度触れると閉じる!?】

 捕虫葉を瞬時に閉じることによって虫を捕獲するハエトリソウ。見ていてとても面白いですね。一体どのような仕組みになっているのでしょうか?そもそも「捕虫葉に虫が入った!」なんてどうやって気付いているのでしょうか。目で様子を見ている…わけはありませんよね。ではどうやって…?そのヒントは捕虫葉の内側にありました。

センサー
センサーの数は片側に3~4本ずつ


 捕虫葉の内側をよーく見てみると、何やら小さな針のようなものが3~4本出ていますね。実はこれこそが、捕虫葉に虫が入ったことを知らせるセンサーなのです。なるほど、「指で葉を突っつくと閉まる!」という現象は、指がこのセンサーに触れていたから起こったことなんですね。そして驚くべきはその構造。非常によくできた仕組みになっているのです。
 実はこのセンサー、一度物が触れただけでは反応しません。二度触れることにより初めて葉が閉まるようになっているのです。何故「二度」なのか…それは、誤反応を防ぐためだと言われています。センサーに触れるのは何も餌となる生き物だけではありません。落ち葉や雨の滴など、図らずも触れてしまうものだって多く存在します。そういった刺激に誤反応しないようにするための、「二度」なんですね。「自ら動く生き物であれば必ず2回以上触れるだろう」と考えているのでしょうか。
 


 また面白いことに、ハエトリソウは捕虫葉に虫が入ってきたとしても葉をいきなり完全に閉めるのではなく、少し余裕を持たせつつ閉めるのです。これは、虫の体全てを確実に捕虫葉に入れるための策略。万が一虫の脚が出てしまっていたとしても、捕虫葉が完全に閉まりきっていないため虫はある程度動き回ることが出来ます。そして虫の体が全て入ると…ハエトリソウは本気で絞めにかかるわけです。恐ろしい。ちなみにこの時万が一失敗して、虫の体の一部が出たまま捕虫葉を本締めしてしまうと…かなりの確率でその捕虫葉は枯れてしまいます。また、中に何も入らなかったのに捕虫葉を閉じてしまった場合、2~3日で再び葉を開きます(獲物を消化して再び開くまでは1週間近くかかる)。



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●ハエトリソウの育て方


【用土について】

 これはハエトリソウに限らず全食虫植物にほぼ共通して言えることなのですが、食虫植物を育てる上で、「栄養価の高い用土」というのは基本的に使用しません。そもそもこの食虫植物というのは、他の植物にとっては進出しづらい「栄養価の乏しい土地」でも生きていけるように進化した植物です。そのため、窒素リン酸カリウム等の養分を含む土(プランター用土や観葉植物用土など)を使用してしまうと、養分過多で枯れてしまう恐れがあります。必要な養分は自力で摂取(昆虫等を捕まえて)出来ますし、他の植物同様光合成も行っているため、心配は無用です。
 では、「栄養価の乏しい用土」というのは一体どのようなものなのでしょうか?食虫植物を育てる際によく使われている用土の中から、おすすめの2種をご紹介します。

①水苔(ミズゴケ)

 コケ類の一種を乾燥させたもの。古くから洋ラン栽培などで使用されています。通気性や保水性に優れていますが、非常に劣化しやすいため、一年に一回は植え替えをしたほうがよいでしょう。使い方は簡単で、必要量を袋から取り分け、ぬるま湯に浸しふやかすだけ。それを軽く搾ればすぐに使用することができます。まさに万能用土。アマチュアからプロに至るまで幅広く愛用されています。
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②ベラボン(ヤシガラなど)

 ヤシの実を加工して作られた用土です。こちらの最大の特徴は、何と言ってもその優れた「耐久性」にあります。水苔はどうしても1~2年程で劣化してしまいますが、こちらのヤシ繊維はなんと5年近くも持つ優れもの。「面倒な植え替えは極力したくない!」という方にはうってつけです。
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【置き場所について】

 先程「ハエトリソウの生息地・生態」でも記述した通り、ハエトリソウは四季のある国の出身です。ということはつまり、「一年を通じて暑さも寒さも体験している」ということ。そのため、夏場涼しい室内に避難させたり、冬場にヒーターで保温してあげる…なんてことは全く必要ありません。逆にそれが原因で枯れてしまうこともありますからね。夏場はきっちり日向に置いて直射日光を感じさせ、冬場は冬場で外でしっかりと寒さを経験させてあげて下さい。そう、年間を通じて外に置いておくだけで大丈夫なんです。


やり方によっては室内でも育てられる!?


 ただ、「せっかく食虫植物を買ったのに外に置いてたら見れないじゃないか!」と言う方もいらっしゃるかと思います。確かにちょっと寂しい気もしますね。しかしやりようによっては室内で育てる事も可能です。現に私はハエトリソウのいくつかを現在室内で育てていますからね。室内栽培での注意点は大きく3つあります。

①日光のよくあたる窓際に置く。
②エアコンはつけない。
③冬場だけでも外に置く。
※室内で育てる際のポイント!

この3点です。については先程から何度も記述している通りですね。とにかく光りによく当てて下さい。普段は外で直射日光にさらされているぐらいですから、室内であれば窓越しの光りが十分当たる所に置かなければいけません。
 については、これも先程記述したことと同様です。「夏は暑い、冬は寒いが当たり前!」というのがハエトリソウにとっての常識。それを変に人の手で涼しくしたり温かくしたりしないようにして下さい。
 そして、これが一番大切です。丈夫なハエトリソウと言えど、冬場に休眠できないという年が続くと株全体が弱ってきてしまいます。そのため冬場だけでも外に出し、ゆっくりと休眠させてあげて下さい
 部屋から外に出したり、外から部屋に入れたりと場所(環境)が変われば、植物は一度枯れます。しかし心配はいりません。そこからは新しく、「新しい環境に適応した芽」がちゃんと生えてくるはずです。



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【水やりについて】

 とても丈夫で繁殖力の強い食虫植物、ハエトリソウ。外に置いておくだけなので栽培は非常に簡単。食虫植物初心者の方にもうってつけです。きっと楽しんで頂けることでしょう。
 しかし、育てる上での注意点もいくつかあります。その1つがこの「水やり」についてです。丈夫なハエトリソウの唯一の弱点と言えるものが、この「水切れ」。自然界では湿った土地に生えていることが多いので、やはり乾燥には弱いようですね。とくに夏場は要注意。基本毎日水を与えなくてはいけないかもしれません。
 しかし、「毎日水をあげるのは面倒…」という方に朗報!いい裏技があります。その名も「腰水(こしみず)」。簡単に言えば、鉢の下に水皿をおいておくというものです。この水皿に水を張っておけば、土が勝手にそこから水分を吸収してくれます。これはなかなか使えますね。もしくは大きい鉢で育てている場合、水の入ったペットボトルなどを土に刺しておいてもいいかもしれません。液肥の「アンプル」と同じ要領ですね。
 こうしたことで土の乾燥は防ぐことができます。しかし、水が常にあるということはそれだけ土が劣化(コケが生えたり…)しやすくなるということも言えますね。仕方のないことです。植物が枯れてしまうよりは良いでしょう?



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【虫の与え方について】

 それではここでお待ちかね。食虫植物の醍醐味である「虫の与え方」についてご説明していきます。始めに、大前提として覚えて頂きたいことがいくつか…。
 まず1つ目は、「別に虫を与えなくても良い」ということ。「食虫植物って毎日虫をあげないといけないんじゃないの!?」と思われていた方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。もちろん彼らは虫を捕食するために特科(進化)した植物ですので、「虫は必要ない」と言っているわけではありませんよ。あくまで、「人為的に餌を与える必要はない」ということです。放置しておいても彼らは勝手に虫を捕まえますし、そもそも日頃から光合成を行なっているため、餌を与えなくとも育てることは十分に可能です。私は普段から基本餌は与えていません。それでも元気いっぱいです。
 そして2つ目、これはかなり大事なことです。それは、「捕虫葉が閉じる回数には限界がある」ということ。簡単に言えば、捕虫葉は5~6回開け閉めを繰り返すと枯れます(株全部ではないですよ)。考えてみて下さい。普段じっとしている植物が獲物を得るために葉を瞬時に閉じる...この行動にはとてつもないエネルギーを消費してしまうわけですね。そのため、冗談でも捕虫葉を指で触る...なんてことはしないようにしましょう。確実に葉は枯れてしまいます。

 さて、それではそれらを踏まえたうえで、具体的な「虫の与え方」を考えてみましょう。餌を与えるということはそれだけ株全体に力をもたらしてくれます。そのため、虫が完全にシャットアウトされている環境下においてはたまに餌を与えてみても良いかもしれません(食虫植物愛好家の中には、チーズなどを与えている方もいらっしゃるそうです)。ただ先程にも記述した通り、捕虫葉は数回稼働すると枯れます。そのため個人的には、「虫は基本的に1つの葉にのみ与える」という方法をおすすめします。「虫を食べさせる葉を一枚に絞ることで、株に栄養を与えつつ最低限の捕虫葉しか落とさせない」ということです。くれぐれも容器にハエトリソウを入れ、そこにコオロギをばらまく!なんてことはしないようにしましょう。


虫の外骨格は消化できない


 餌を捕獲・消化した捕虫葉は1週間程度で再び開きますが、その時は大抵虫の形状がそのままになっています。「あれ?もしかして消化できていない?」と思われるかもしれませんが、心配はいりません。食虫植物が消化できるのは虫の中身だけであって、外側の固い骨格「キチン質」は消化できません。その証拠に、虫の遺骸を軽く触ってみてください。簡単にバラバラになるはずです。



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【季節別の管理について】

◆春の管理

 温かくなると休眠していた株中央から新芽が次々と生えてきます。水切れを起こしやすくなり始めますので注意しましょう。置場所は今までと全く同じ場所で大丈夫です。


◆夏の管理

 置場所はそのままで。直射日光にガンガン当たっても大丈夫です。日陰を作ってあげる必要はありません。ただ春以上に水分の蒸発・消費が激しくなりますので、その点は注意しましょう。


◆秋の管理

 気温が低くなると成長は止まり、場合によっては葉が全部落ちてしまうこともあります。しかし心配はいりません。彼らは元々寒い冬場に休眠するタイプの食虫植物です。翌春に向けて力を蓄えているわけですね。置場所はそのままで。水も切らさないようにして下さい。


◆冬の管理

 いよいよ寒さ本番。ハエトリソウの成長は完全に停止し、葉の形もやや分厚く昆布のような外見に変化(冬芽)していることでしょう。冬の管理の注意事項は2つあります。1つ目は「水を切らさない」ということ。食虫植物の中には、冬場乾燥状態で休眠をするものがいますが、ハエトリソウは違います。乾燥に極端に弱いため、土は絶対に乾かさないようにして下さい。そして2つ目は「保温しない」ということ。どんなに寒くても場所はそのままで。寒さを十分に感じさせ、しっかりと休眠させてあげて下さい。多少凍ってしまっても問題ありません。こうすることで、翌春には再び元気な新芽を出してくれるはずです。

【ハエトリソウの管理方法(秋冬)】休眠による越冬、その方法とは?



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【増やし方について】

 ハエトリソウの増やし方にはいくつかの種類があります。といってもこれは別に「ハエトリソウ」にだけ使える技ではなく、他の食虫植物…いえ、世界中の植物全般にも使える方法です。せっかくですので是非覚えておいて下さい。

①株分け
②葉挿し
③種からの栽培
※①からおすすめ順

①株分け

 個人的にはこれが一番手っ取り早く、安定して増やせるためおすすめです。大きく成長したハエトリソウを一度土から引っこ抜き、球根のようになっている根元を手で優しく離し、株を分けるという方法です。一般的には休眠している寒い時期(12~2月程?)に行うものとされていますが、私はそれ以外の時期でも普通に行っています(笑)。今のところそれで失敗したということはありませんね。今のところ。
 分けた株は根っ子を水で戻した水苔で優しく包み、植木鉢等に入れてあげて下さい。ハエトリソウは成育がとても早いため、すぐに株の中央から新芽が出てくることでしょう。


②葉挿し

 株分けに比べるとやや難易度が高い上に、挿した葉が再び親株と同じ大きさになるまで時間がかかります。しかし、うまくいけば一つの株から大量に増やすこともできる方法。それがこの「葉挿し」です。
 やり方としてまず初めに、株を土から出します。その後、一枚一枚葉っぱを丁寧に剥がしていくのですが...この時に一番注意が必要になります。葉の根元にある白い基部、ここを絶対一緒に綺麗に葉を剥いで下さい。新芽が出るのはこの白いところです。ここがなければ、葉を土に挿したとしても一向に新芽は出てきません。綺麗に剥いだ葉は水苔などに軽く挿し、水を切らさないように注意しながら経過観察を行って下さい。外に置いたままで大丈夫ですが、風で飛ばされないように注意しましょう。
 また、新芽が出てくるまでの約1ヶ月間の間に、挿した葉が枯れてしまうことがあります。多くは捕虫葉の先端(基部とは逆の方向)から黒ずんでいきますが、新芽が出るまでに白い基部さえそのまま残っていれば問題ありません。心配かもしれませんが、葉は動かさずに優しく見守ってあげて下さい

葉挿し
この白い基部を土に優しく差し込みます



③種からの栽培

 こちらは正直あまりおすすめ出来ません。といっても、作業が難しいからおすすめできないという訳ではなく、単に時間がかかるためです。
 親株を十分に成長させ、咲いた花を人工的に交配し、種を得ます。ここまでも割と時間がかかりますが、問題はここから。種から出た芽は、親と同じ大きさに成長するまでに5年近くもかかるのです。「小さなハエトリソウを見たい!」、「ハエトリソウを種から育ててみたい!」と思われる方以外におすすめしない訳はこのためです。単にハエトリソウを増やしたいだけなのであれば、先にご紹介した株分け葉挿しがベストですね。



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●(まとめ)育て方のコツ・注意点




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●ハエトリソウの種類(品種)


【1属1種のハエトリソウにも沢山の品種が登場!】

 ハエトリソウは1属1種しかありません。そう、「ハエトリソウの仲間」は存在せず、「ハエトリソウはハエトリソウ単種のみ」なのです。しかし近年様々な技術の進歩により、多くの品種改良されたハエトリソウが世に出回るようになってきました。

シャークティース
サメの歯のような捕虫葉をもつハエトリソウも


 ハエトリソウの品種は大きくの2つのタイプに分けることができ、そのそれぞれにまた多くの品種が存在しています。

◆エレクタタイプ

 葉全体が立ち上げっているタイプのもの。

成長するにしたがって葉が立ち上がるものも...!?



◆ロゼットタイプ

 葉が地面を這うように広がっていくタイプのもの。

ハエトリソウと言えばやはりこの形!




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【おすすめ品種5選のご紹介(販売値段)】

 ここからは、ネット販売等で入手できるおすすめの品種(5種類)を一挙にご紹介していきます。一口に「ハエトリソウ」といっても、現在様々な交配によって多くの品種が開発され、市場に出回るようになりました。「捕虫葉の大きいもの」、「捕虫葉が赤いもの」、「捕虫葉周囲の棘の形状が変わっているもの」等々、個性豊かなハエトリソウが勢揃い!



①レッド グリーン(Red green)

 恐らく品種名が書いていないものも大半はこのレッド グリーンなのではないでしょうか?(間違えていたらごめんなさい...)。もっともハエトリソウらしい色・シルエットをしていますね。まずはやはりこちらから手を出してみてはいかがでしょうか?
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②レッドピラニア(Red piranha)

 エレクタタイプのハエトリソウ。「デンタータ」と「赤い龍」の2品種を掛け合わせて作られたものが、このレッドピラニアです。葉全体が赤みを帯びており、トゲが通常よりも短くギザギザしているのが特徴です。確かにまるでピラニアの歯のよう...。
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③ビッグ マウス(Big mouth)

 ロゼットタイプのハエトリソウ。捕虫葉が通常の2倍近くにまで成長する、存在感たっぷりのハエトリソウです。「ジャンボマウス」などの名称で売られていることもしばし。
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④シャーク ティース(Shark teeth)

 エレクタタイプのハエトリソウ。捕虫葉の棘の形が「サメの歯」そっくりなことからこの名が付けられました。同系統には「デンタータ」という名が付けらたものもおり、この「デンタータ」と別品種の「赤い龍」を掛け合わせたものが、レッドピラニアになります。
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⑤ブリストルトゥース

 詳細不明。割と近年開発された品種なのでしょうか?私個人あまり聞いたことがありませんでした。その最大の特徴は捕虫葉の形...まるで丸ノコのような面妖な形をしていますね。何と何の交配種なのかも不明。面白そうです。
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【食虫植物を育てるコツ】以外にも簡単!?絶対に失敗しないためのポイントとは

 「肥料や虫は与えない?」、「触ってはダメ?」、「置き場所は変えない?」等々、「食虫植物全種に共通する育て方のコツ(考え方)」についてご紹介していきます。種類ごとの詳しい育て方についてはまた追って記述していきます。



 皆さんの中にも、「食虫植物を興味本位で買ってみたけどすぐに枯らしてしまった」なんて経験をされた方はいませんか?確かに「食虫植物」は他の植物に比べるとやや癖があり、枯れる時には一気に枯れてしまいます。そこで今回は、食虫植物初心者の方でも絶対に失敗しないためのコツ...というよりも、食虫植物を育てる前に絶対知っておいてほしいことについてお話しします。基礎をきちんと理解しておけば意外にもご自宅で簡単に栽培出来ます。もちろんいずれは花を咲かせ、種を回収...なんてことも可能です。
 一度失敗した方でも是非、もう一度チャレンジされてはいかがですか?




●原産地・生息地を知る


【植物に合った環境・気候を再現!】

 食虫植物を枯らしてしまう一番の要因がこれ。ずばり、「勘違い」です。一体どういうことかと言いますと...皆さんは「食虫植物の生息地」と聞いて、どんな環境を想像しますか?恐らく、「年中暑くて、じっとりとしている熱帯雨林」というイメージが強いのでは???
 まさにそれこそが大きな勘違いなのです。確かにこういった熱帯雨林に自生する食虫植物は多いですが、全てではありません。



 例としてよく挙げられるのは、「ハエトリソウ」です。夏場、ホームセンターやショッピングセンターなどで見る機会も多く、食虫植物の中でも馴染み深い種ですが...実は彼ら、北アメリカの平地や湿地などに自生しています。そしてこの北アメリカには、日本と同じく「四季」が存在しているのです。

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 つまり、彼らを「熱帯性の植物」だと誤解し、年中温かくし育てていると...本来「休眠」をする冬の時期にゆっくり休めず、段々と力尽きて枯れていってしまうのです。このような失敗を防ぐにはとにかく、「育てる植物の生息地・気候を十分理解しておく」ことが重要です。四季のある地域・年中温暖な気候の地域・気温の低い高山など、様々な地域に彼ら食虫植物は自生しています。そのことを決して忘れないようにしましょう。




●肥料や虫は与えない!?


【栄養分の乏しい土壌を再現!】

 「食虫植物にはどれくらいの頻度で虫を与えなければいけないの?」と疑問を持つ方も多いのではないでしょうか?これには賛否両論あるとは思いますが、少なくとも私の場合は与えていません。ただしこれは「食虫植物にとって虫は不要」だという意味ではありません。そもそも虫を捕まえるためにあのような奇妙な捕虫葉を進化させてきたので、本人としては虫がほしいはずです。
 私が言いたいのは、「わざわざ毎日人が手で餌をあげる必要はない」ということです。外で栽培していれば、欲しい分は自力で調達できますし、そもそも彼らも一般的な植物同様「光合成」をするため、虫が取れなくても死ぬことはありません。虫を与える事を考えるぐらいならば、日光のよく当たる場所を考えてあげたほうが良いでしょう。



 そしてもう一つ、肥料は必要ありません。これについても賛否両論あるとは思いますが、私は今まで一度も与えたことはありません。そもそもこの食虫植物たちは栄養価の乏しい土壌に自生しているため(そのため虫から養分を獲る)、あまり肥料などで栄養分を与えると枯れてしまう恐れがあります。しかし食虫植物愛好家の中には、希釈した肥料などを与えている方もいるため、一概には言えません。少なくとも、肥料を与えなくても元気に育てることは出来ます




●捕虫葉を触ってはだめ!?


【捕虫葉を動かすのにはエネルギーが必要】

 こちらでご紹介するのは、先にも登場した「ハエトリソウ」についてです。彼らの捕食シーンは、誰しも一度は見られたことがあるのではないでしょうか?虫が捕虫葉の内に到達した瞬間、驚くべきスピードで葉が閉じられ虫を捕食しています。これは別に虫でなくとも、人が指で触っただけでも同じような動きを観察することが出来ます



 これを面白がり、指で何度も触りたがるという気持ちは確かに分かります...しかし、この「ハエトリソウ」を枯らす大きな要因になりうるということを覚えておいて下さい。そもそも、普段はあまり動かない植物がこのように俊敏な行動をとるには、莫大なエネルギーを必要とします。そのため、指で触り何度も葉を閉じさせると、いつしか疲れ果てて枯れてしまうのです。大切な食虫植物を枯らさないためにも、ここはぐっと我慢して見守ってあげて下さい。




●置き場所は変えない!?


【お店で植物が置かれていた場所もチェック!】

 これは食虫植物に限らず、他の植物を育てる上でも大切な事です。例えば、今まで室内の明るい窓辺で育てていた植物を外に出したとします。光量・気温・湿度などの様々な変化が起き、植物がうまく適応できなければ最悪枯れてしまうでしょう。そしてこれは、植物を買ったばかりの時にも起こりうります。購入したお店でその植物が生活していた環境と自宅の環境が違いすぎる場合などがそれです。なので、買ったお店の環境もしっかりとチェックしておきましょう。



 しかし、場所を移動せざるを得ない場合も出てくるでしょう。そのような時は、植物をゆっくりと環境に慣れさせていくことをおすすめします。外に出したいのであれば、まずいきなり外ではなく、窓辺の一番明るい所へ。その次は、外の日陰。そしてゆっくりと太陽を浴びせてあげると良いでしょう。そしてここで一番注意して頂きたいのが、冬場「休眠」をする植物の扱いについてです。先にご紹介した「ハエトリソウ」のように冬場休眠をする植物の場合、外が寒いからと言って室内に戻してはいけません。寒さを十分感じさせ、しっかりと休眠させてあげましょう。こうすることで、翌春元気な新芽を生やしてくれるはずです。ただし、もしその植物が霜に弱かったり凍るとダメになってしまったりするのであれば、容器などを被せて軽く保温してあげると良いでしょう。




 
いかがでしたでしょうか?食虫植物を育てるコツをいくつかご紹介してきましたが、やはり一番大切なのは、その植物の生息地や環境をしっかりと勉強しておくことです。四季のある地域でしたら冬場しっかりと休眠させる。年中温かい気候の植物であれば、冬場もちゃんと保温する。高山に自生しているものであれば涼しい環境に。夜霧が出るところならば、寝る前に霧吹きをしてあげる...などなど、その植物が暮らしていた環境を再現してあげることが、元気に育てるための一番の近道になります。是非一度、「食虫植物」を育ててみませんか?それでは。

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